「あの人ってほんっとに〇〇な人だよね!だからどうにかしたくなる!」
という方にお知らせいたします。
「ほんっとに〇〇な人をどうにかしたい」を解決する方法をお伝えさせていただきますので、ぜひご覧くださいませ。
1:なんとかしたい人をどうにかするための解決法とは?
人間関係がギクシャクするひとつに「あの人をどうにかしたい!」という思いが要因となることがあります。
「なんでいつもあの人って、要領が悪いんだろう」
「なんでいつもあの人って、上から目線なんだろう」
「なんでいつもあの人って、バカにした態度をするんだろう」
「なんでいつもあの人って、ズカズカと心に土足で踏み込んでくるんだろう」
このように相手の態度や発言によって不快に感じ、「あの人をなんとかしたい、どうにかしたい」という思いが湧きます。
そのための解決法はあるのでしょうか?
あるとしたらどのようなものが考えられるでしょうか?
その前に、架空ではありますが次のケースをどうぞお読みください。
1-1:ケース 要領が悪い部下をなんとか改善させたい
ある会社で、部下のことで悩んでいる方がいらっしゃいました。
『部下のひとりに要領が悪い人がおり、どんくさく、放っておくとミスを連発して、いずれは取り返しがつかないような大きなミスをしてしまいそうなので目が離せません。
とにかく最低限一人前にしたいから、ときに優しく、ときに厳しく指導をしています。
最近ではほかの部下から「こちらにももう少し時間を割いてくださいよ」と文句を言われてしまっていますが、とにかく目が離せなくてハラハラしてしまうので、文句承知で時間を割いてしまいます。
ちょっとしたことでもついつい口が出てしまい、最近ではその部下から嫌がられている節があります。
こっちはよかれと思ってやってるのに!
だからミスをすると「ほら、前から言ってるのに!」と言ってしまうんです。学習してないよね、もう同じことを繰り返さないようにねという意味を込めて。
最近は同じことを言うのが疲れてきたので、もう指導をするのを止めて見守ろうかと思ったりもしますが、やっぱり気になってしまうので口を出してしまいます。
ああ、ほんっとうにどうにかしてやりたい!』
2:相手の問題と自分の問題
上述のケースは職場の上司と部下ですが、職場以外でも家庭であったり、友人関係であったり、恋人関係であったりしても「あの人をなんとかしたい、どうにかしたい」という思いが湧くことはあります。
こういう「あの人をなんとかしたい、どうにかしたい」という思いがあるときに思い出していただきたいことがあります。
それは
相手の問題と、自分の問題を切り分ける
ということです。
相手に起きている問題は相手の問題であって、あなたが解決することはできません。
これを聴かれると、もしかしたら「そうは言っても部下が成長しなければ職場全体にも影響がある。部下を指導していくことは私の仕事でもあるのだ」と思われるかもしれません。
ただ、このケースでは上司ができることは、自分の中にある「相手をどうにかしたい」という問題を解決することを先にやっていただきたいのです。
このケースで上司は「あいつは本当に出来が悪い奴だ」という思い込みがあったとしたら?
そして部下は、上司の威圧的な態度を前にすると委縮してしまい、
部下がミスをする
↓
上司が怒る
↓
部下がさらにミスをする
↓
上司がさらに怒る
という繰り返しになっているかもしれません。
上司が変わったとたんに本来の力を発揮できるようになるかもしれません。
もし上司が『「あの人をなんとかしたい、どうにかしたい」というのは自分の中にある思い込みが原因かもしれない』と自分の問題として扱ったら、部下の態度が気にならなくなるでしょう。
そうすると、
部下がミスをする
↓
上司が適切に指導(フォロー)する
↓
部下が安心して仕事に取組み成果を挙げる
↓
上司が安心して任せられる
という好循環が生まれる可能性が高まります。
相手の問題と、自分の問題を切り分ける
それが、「あの人ってほんっとに〇〇な人だ!だからどうにかしたくなるんだ!」というときの解決法です。
3:相手の問題と、自分の問題を切り分ける
相手の問題と、自分の問題を切り分ける
これは人間関係においてかなり重要です。
それにも関わらず相手の問題を自分の問題のように扱うため、そこで人間関係がギクシャクしていきます。
先述のケースの以下の部分がもうギクシャクしてしまっていますね。
『ちょっとしたことでもついつい口が出てしまい、最近ではその部下から嫌がられている節があります。
こっちはよかれと思ってやってるのに!
だからミスをすると「ほら、前から言ってるのに!」と言ってしまうんです。学習してないよね、もう同じことを繰り返さないようにねという意味を込めて。』
相手の問題を自分の問題かのように扱うことで、相手から煙たがられて、そしてミスを見つけてつい嫌味を言う。そしてまた相手から煙たがられる・・・という負のスパイラルが始まっているように見えます。
人間誰しも相手の態度でモヤモヤすることはあるでしょう。
そのときに「あいつをどうにかしたい!!」と相手を変えようとするのではなく、「モヤモヤした自分の心にまずアプローチをする」ことをしていただきたいのです。
それが「相手の問題と、自分の問題を切り分ける」ということになります。
自分が落ち着けばそれが雰囲気となって表れ、相手の方も気付くことでしょう。そこから人間関係を築いていただきたいのです。
4:自分の問題を解決すると、相手の問題が気にならなくなってくる
相手の問題と、自分の問題を切り分け、自分の問題を解決すると気付いていただけることがあります。
それは「相手の問題が気にならなくなる」ということです。
今まで「あの人ってほんっとに〇〇な人だ!だからどうにかしたくなるんだ!」と思っていたとしても、気にならなくなります。
今までであれば気になっていた言動に対して反応しなくなるので、今までと違う対応ができます。
そこから関係性を築いていけば、今までと違う関係性となっていきます。
4-1:ケース 要領が悪い部下をなんとか改善させたい上司のその後
ある会社で部下のことで悩んでいらした上司の方のその後です。
『今まではあの部下が何かしでかすとイチイチ反応してました。正直言うと、何かしでかすのではないか?と想像するだけで反応してしまっていたんです。
反応するのは自分の中にスイッチがあるせいであって、彼が特別悪いわけではなかったことに気が付きました。
そこに気が付いたら本当に申し訳ない気持ちが込み上げてきたので、今までのことを謝りました。
突然に謝罪に部下は驚いていましたが、私が言ったことに対して受け止めてくれたようです。
そして今までプレッシャーを感じていて、何か言われないように私の顔色ばかり見て仕事をしてきたと言っていました。
そういう思いにさせてしまっていたんだと改めて感じました。
これからは過度に指導をしないことを部下に約束しました。うん、今は本当にそういう気持ちが広がっています」
5:さいごに
今まで、同じようなタイプの人であったり、同じようなパターンの時に人間関係が悪くなったことがあるようでしたら、相手の問題と、自分の問題を切り分けてみてください。
そうしたら今悩んでいる関係性が解決するだけではなく、今までならうまくいかなくなるような関係性にも変化が訪れます。
どうぞあなたにとって素敵な人間関係を築けますように!