「私ってなんてダメな人間なんだろう・・・」
この言葉、人によってはいつも自分の頭の片隅にあったりします。
はたして本当にその方はダメな人間なのでしょうか?
もしそう思っているのであればそこから抜け出すにはどうしたらよいのでしょうか?
1:『私はダメ人間だから、ダメ人間じゃない夫と結婚したの』
先日女性二人組とすれ違った時にこんな言葉が聞こえてきました。
『私はダメ人間だから、ダメ人間じゃない夫と結婚したの』
それを言っていたのが清楚な奥様という印象を放つ女性でしたので、内容と見た目のギャップを感じたためとても印象に残りました。
情報はこれしかありませんが、こちらを架空のケースとして想像を膨らませつつ話を進めていきたいと思います。
2:ダメ人間ってどんなことを言うのでしょうか?
清楚な奥様風なこの方にとって「ダメ人間」とはどのような定義だったのでしょうか。
そもそも「ダメ人間」ってなんでしょうか?
恐らくこれは勝手に自分で定義してしまっているだけで、本当にダメ人間なんていないのではないでしょうか。
「ダメ人間」と表現しても、それはもしかしたら以下のようなものかもしれません。
●ある人は、苦手なことが多くそれを分かっていながらも克服しようとしていない。
●またある人は、人付き合いが苦手で休みの日はいつも家から出ないでゲームばかりやっている。
●別のある人は、ぐうたら生活していてまともに働いたことがない」のかもしれません。
「ダメ人間」と表現してもその中身はそれぞれ異なりますし、そもそも「ダメ人間」と表現している中身を見ると「本当にダメ人間だ!!」と100人中100人が言い切れるようなものではないのです。
その清楚な奥様が何をもってご自分を「ダメ人間」と表現したのかは聞いていないのでわかりません。
ただもし「苦手なことが多くて人付き合いも苦手で、それを克服しようとしないで毎日ぐうたら生活してる」のであっても、それは100人中100人が「ダメ人間」と言い切るほどのことではないのではないでしょうか。
少なくともそういう奥様で良いと思っている旦那様はダメ人間だなんて思っていないはずです。
3:「ダメ人間」と思っている人ほど頑張っちゃう
ところで「自分はなんてダメ人間なんだ」と思う方ほど何かを頑張っていたりします。
例えば「苦手なことが多く、分かっていながらも克服しようとしていないからダメ人間だと思っている」のであれば、得意な料理は張り切って頑張っていることでしょう。
「人付き合いが苦手で休みの日はいつも家から出ないでゲームばかりやっているからダメ人間だと思っている」のであれば、ゲームはとても得意かもしれません。
「ぐうたら生活していてまともに働いたことがないからダメ人間だと思っている」のであれば、人付き合いはとても頑張っているかもしれません。
本当に『この部分ができないから(苦手だから)ダメ人間』と思っているのであれば、無意識のうちにそれは人に隠したいと思い、隠すような行動を取ります。悟られることすらされないようにしています。そのため無意識のうちに「ダメ人間」と周囲の人に悟られないように出来ることを頑張るのです。
周囲の人はその人と一緒にいても「この人は本当にダメ人間だな」と思いません。ただ可能性としては「この人は自分のことをダメ人間だと気にしてそうだな」と思うことはあるかもしれません。
また、もうひとつの可能性として、周囲にいる人の方が「この人私のことダメ人間って思ってる?」と思っているかもしれません。
4:周囲にいる人が相手を「ダメ人間」と思うとは、どういうことか?
もう少し説明をしたいと思います。
清楚な奥様が「自分って本当にダメ人間だ」と思っていて、それをひた隠しにしているとします。ひた隠しにしているので、家事はとても頑張っていたとします。
恐らく本当によく家事を頑張るでしょう。
するとダメ人間じゃないはずの旦那様がふとこう思い始めることでしょう。
「妻はなんでこんなに頑張って家事をやっているのだろう」
そして、
「妻は俺が頑張っていないって言いたいんじゃないか」
と思うようになり、
そして、
「妻は、俺のことを頑張っていないダメ人間って思ってるに違いない!」
と思うようになっていったりするようになる可能性があるのです。
これを読んで「そんな大げさな!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こういうことが本当にないかちょっと考えていただきたいのです。
「言われてないけど、きっとあの人に〇〇って思われてそう」ということは、〇〇の内容は違えどもよくある話です。そしてそこには前述の内容のようなことが起きているのです。
このケースでいう旦那様側にも反応してしまうスイッチのようなものがあるのですが、それは下記のコラムに書いておりますのでよろしければご参照ください。
>>職場の人間関係に悩んだらこれで解決!「あの人が気になる!」時の対処法
5:「ダメ人間」を隠して頑張っていると・・・
「ダメ人間」を人に隠したいと思って出来ることを頑張っていると、次第に疲れてきます。
何故ならば、この頑張っていることはやりたいことではなく、「ダメ人間だと思っている自分を隠すための補いの行動だから」です。
人は本当に頑張ると心から湧いてくるものをやっている時はエネルギーが滾々と湧き出るような感覚があるのですが、補いの行動ではそれがありません。やればやるほど疲れてきます。
そして自分で頑張っているはずなのに「なんでこんなに頑張らなければいけないのだろう」と自暴自棄になったり、それがきっかけで人間関係が壊れたりします。
6:「ダメ人間」である自分を受け入れる!
いくら自分自身で「ダメ人間」と思っていたとしても、それは事実ではありません!!
勝手にそう思い込んでいるだけなのです!
そのため「ダメ人間」だと思っているのだとしたら、それを受け入れることで自分の世界に変化が生じてきます。
『ダメ人間だと思われてもいい。苦手なことがあってもいい。ゲームばかりやっていてもいい。ぐうたらしていてもいい』
そうやって「ダメ人間」を自分の中で受け入れると今まで見ていた世界が変わってくるでしょう。
すると自然と行動が変わることもあれば、人との付き合い方が変わることもあります。そして今までギクシャクしていた人や今まで苦手だと思っていたタイプの人との関係性に変化が生じることもあります。
「ダメ人間」を受け入れたとしても、日が差し込まない三畳一間の部屋で一人孤独に打ちひしがれるような現実はやってきません。
受け入れることこそ、手放せることに繋がります。
どうぞご自分を限定せずに幸せで楽しく、そして自由でいてくださいね!